海老原園芸の
シクラメンができるまで
Ebihara’s Cyclamen
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サクラソウ科シクラメン属の多年生球根植物で、5号鉢・6号鉢用で約40種、ミニシクラメン(ガーデンシクラメン)用で20種の品種を生産しています。
①前の年の12月初旬に群馬県の委託農場で種を撒き、苗を作ってもらいます。
②3月初旬に苗が当園に到着します。
③育苗ポットに苗を植えます。
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④5月20日頃に5号鉢(直径15cm)の鉢に植え替えます。
⑤7月上旬に選抜した優良苗を6号鉢(直径18cm)の鉢に植え替えます。
6号鉢が置いてある温室2部屋は梅雨明けからお盆過ぎの夜の温度が高い時期にはヒートポンプ(施設園芸用のエアコン)を使い、夜間冷房を行い、夏場にストレスを受けやすい根や花芽の育成促進を図ります。
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⑥枯れた葉や早く咲いてしまった花柄を取り除きながら、葉を外側に集め、葉組みリングを株の中心にはめていきます。
2回目は株の形を整えながら葉を組む作業(葉組み)が加わり、同様に中心にリングをはめていきます。株の形や状態を見ながら、販売までもう1回程度繰り返します。この葉組み作業によって、株の中心に日光を当て、花芽の充実や風通しを良くし、病気を防ぎます。
8月下旬から販売まで約6,000鉢のシクラメンの葉組み作業を行います。
用土のマイナーチェンジ
2020年から液肥の銘柄を変え、最近の異常気象に対応できるよう、肥培設計を変えました。
ヒートポンプを増設し、夏の夜間冷房、冬の暖房費削減に取り組んでいます。
150坪の温室にプールベンチ養液システムを導入し、
省力化と共に鉢用土内の水分ストレスを低減し、高品質化を目指します。
シクラメンを育てる大事な作業 cyclamen grouth work
シクラメンを育てている約10ヶ月間は
上記の他にも次のような大事な作業があります。
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*水やり(一日置きに、時間がかかるときで4〜5時間)
*農薬散布(病気や害虫から守ります。)
*ベンチや器具の洗浄・消毒
*施設内外の除草剤の散布
*土作り
*肥料を施す(液肥・置き肥)
*温室の開け閉め、温度調節など
農業はお天気商売です。
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*毎日の天気予報の情報は必須です。
*お天気によって作業内容が変わります。
*お天気によって販売時期や売れ行きが変わります。
*極端な高温や多湿はシクラメンが苦手な環境です。
(病害虫の影響を受けやすくなり、予防的な防除を行います。)
シクラメンの管理方法 Cyclamen management
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- 置き場所
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晴れた日の日中は戸外に置いて、日光と風を当てましょう。
シクラメンは比較的、寒さに強い植物です。
夕刻には、暖房のない玄関先などに取り込んでください。
雪国などで屋外に出せない場合は、暖房の風が直接当たらない明るい窓辺に置きましょう。
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- 水やり
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晴れた日の午前中に、鉢底から水が流れ出るくらいに、たっぷりと与えてください。頻度は1日おきです。
雨や曇りの日が間にあった場合はその限りではありません。
(水やりの間隔は置き場所の環境により、異なりますが、以上の日数を目安にしてください。)
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- 肥料
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10日おきに市販の液体肥料を与えてください。
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- シクラメンを鑑賞するときの注意点
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1.暖房の風を直接当てない。
2.閉め切った暖かい部屋に置かない。
3.日光によく当て風通しを良くする。
(花色も鮮やかになります。)